視察②茨城県にて
- 一般財団法人エル財団
- 8月8日
- 読了時間: 2分
更新日:8月26日

目的:
Mさんのファームで行われている水耕/土耕ハイブリット型農業の見学。
未来型農業としてビジネス展開する可能性があるか、また都市部でも応用可能か、
コストが見合うか、一般家庭で導入することが可能か等を検証するためのもの。
実用性と現実的な課題を確認。
報告:
<栽培方法>
育苗後、鉢あげして発泡スチロールのパネルに定植し、かけ流しの水の上に設置。
鉢上げ時のポットにコーティング肥料と市販の土(ピートモス)を入れる。
水は循環ではなく地下水のかけ流し。
パネルの上にシートを掛け、遮光・虫の発生を防止。
収穫はパネルの上でカット。
●栽培する野菜の種類について
小ねぎ、リーフレタス、空芯菜など葉野菜。(一般的に水耕栽培に適していると言われている)
●農薬・肥料、環境面などについて
通常水耕栽培では液肥を使うが、こちらでは使用せずかけ流しの水のみ。
ポットに入れた肥料が時間をかけて溶け出す。
通常の土耕栽培と比べて肥料の使用量が少ないため、エグみが出ず、葉が柔らかく美味しくなる。
虫はつきにくい。
いわゆる”オーガニック”ではないが、農薬は使わないで済む。
鉢上げの際使っているポットは土に還る素材を利用。収穫後のポット・根の部分はそのまま廃棄できる。
●コストについて
鉢上げ作業など人件費が掛かる分、通常の土耕栽培よりもコストはかかっている。
●温度管理について
日が強い時は遮光する(夏場は40%近く遮光)
冬場は不織布でカバーをかけ防寒。
●水について
基本的には地下水のかけ流しで循環はさせていない。
一部水を循環させているものもあるが、その場合は多孔石で浄化。
特記事項:
一般家庭での再現について:日常使いで食べるには、1畳分くらいのスペースで十分。
ブラスウール(銅・亜鉛)を使えば虫や藻の発生を防ぐことができるとのことで、今後実験される模様。
支柱などを使えば、トマトなどを栽培できる可能性も探れる。
熊本事務所で栽培実験を進める。
スタッフ:篠原
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